遺言・生前対策

公証役場とは? 機能や公証人の役割、公正証書の作り方を解説!

遺言や離婚、金銭の貸し借りなどの法的手続について調べていると、「公正証書」や「公証役場」という言葉が目に留まることがあるでしょう。公正証書とは、個人間の法律に関する文書(契約書、遺言書、委任状など)に公文書としての拘束力をもたせたものです(例えば、公正証書で遺言を作れば裁判所での検認が不要になりますし、公正証書で金銭消費貸借契約書を作れば強制執行が容易になります)。この公正証書を作成するには、国の機関である公証役場を利用しなければなりません。公証役場には「公証人」という法律家が常駐しています。その公証人と打ち合わせをして公正証書の内容を決め、最終的には、公証人が公正証書を作ってくれます。あまりなじみがない機関ではありますが、公証役場は、大きな契約や相続手続などの人生の重大な場面において重要となる場所です。この記事では、公証役場の機能や公証人の役割、公正証書の作り方について、わかりやすく解説します。
相続手続

遺産分割協議書とは? 役割や作り方、作成時の注意点を解説!

「遺産分割」や「遺産分割協議」という言葉は、みなさんどこかで耳にしたことがあるでしょう。これは、相続が発生したあと(=被相続人が亡くなったあと)、相続人全員が集まって、被相続人の財産や負債を誰がどう引き継ぐかを話し合うことです。そして、その内容を文書にまとめたものが「遺産分割協議書」です。遺産分割協議書は、不動産の名義変更(相続登記)や銀行預金の解約に必要となるほか、後日の紛争を予防する役割もあります。この記事では、そんな遺産分割協議書の基本的な役割や作り方、作成時の注意点などをわかりやすく解説します。
家族信託

我が家に家族信託は必要? 必要なケースと不要なケースをわかりやすく解説!

家族信託とは、自分の財産を信頼できる家族などに託し、管理・処分してもらうための仕組みです。高齢化が進むなかで、認知症や病気などによって本人が自分で財産管理できなくなることを想定して、元気なうちに備えておく方法として注目されています。法律的には「民事信託」と呼ばれ、委託者(財産を託す人)、受託者(財産を預かり運用・管理する人)、受益者(利益を受け取る人)の三者が登場し、委託者と受託者の間で契約を結ぶことで成立します。たとえば、「父(委託者)が長男(受託者)に財産を託し、父自身(受益者)がその利益を受ける」といった形で活用されます。成年後見制度や遺言とは異なり、比較的柔軟に財産の管理・承継計画を立てられるのが特徴です。しかしその反面、複雑な点も多く、費用もかかるため、必要ない家庭にまで導入するのはかえって混乱や負担を招くおそれもあります。そこで今回は、家族信託が必要なケースと不要なケースをわかりやすく解説します。導入を検討しているご家庭の参考になれば幸いです。
相続手続

相続手続の最中に相続人が亡くなったら? 対処法やその後の手続きの流れ、数次相続についても解説

近年は高齢化が進んでいることもあり、相続手続を進めている最中に相続人が亡くなってしまうケースが増えています。これを専門用語で「数次相続」と呼びます。数次相続が起こると、亡くなった相続人の相続人が新たに手続きに関与することになり、当事者が増えることになります。この記事では、相続手続の途中で相続人が亡くなった場合の対処法や、「数次相続」の仕組みについて、わかりやすく解説します。
相続手続

寄与分とは? 制度の仕組みや要件、主張のポイントをわかりやすく解説

相続の場面では、亡くなった方(被相続人)を長年介護していた相続人や、家業を長年手伝っていた相続人などが、「自分が多く財産をもらえないと不公平だ」と感じることがあります。このような状況を調整する制度が寄与分という考え方です。寄与分については民法で定められており、介護や労働などにより被相続人の財産の維持・増加に貢献した相続人に多く財産を分配することで、不公平感をなくす仕組みになっています。ただし、寄与分が認められるには様々な要件があり、その性質から、相続争いといったトラブルに繋がってしまうことも少なくありません。この記事では、寄与分の基本や認められるための要件、主張のポイントをわかりやすく解説します。
相続手続

相続放棄とは? 概要やメリット・デメリット、費用、手続きの流れを解説

「相続」というと一般的に、亡くなった方の財産を引き継ぐイメージがあるでしょう。しかし実際には、預貯金や不動産といったプラスの財産だけでなく、借金や保証債務などのマイナスの財産もすべて引き継ぐことになります。こうした状況で選べる選択肢の一つが相続放棄です。相続放棄をすると、最初から相続人でなかったことになり、プラスの財産もマイナスの財産も引き継がなくて済むようになります。しかし、相続放棄は一度してしまうと取り消すことができず、期限や要件も厳格に定められている複雑な手続きです。このような手続きが自分に必要かどうかを、突然の他界で多額の借金を背負うかもしれないという追い詰められた状態で、冷静に検討するのは難しいことでしょう。この記事では、そのような状況の方に最低限知っていただきたい相続放棄の基本的な仕組みやメリット・デメリットなどを解説しています。今悩まれている方はもちろん、将来的に相続放棄を検討されている方にも参考になれば幸いです。
相続税

相続税の基礎知識をやさしく紹介! 計算方法や基礎控除、対象財産まで、基本を解説

相続税は、被相続人(亡くなった方)から財産を受け継ぐときに課される税金です。しかし、「そもそも相続税は誰にどのようにかかるのか」「どの財産が課税対象なのか」「計算方法はどうなっているのか」といった点は、実際に相続を経験するまで詳しく知る機会が少ないかもしれません。相続税は金額が大きくなることも多く、また申告期限も限られているため、基礎的な知識を理解しておくことが、スムーズな手続きと節税対策につながります。今回は、相続税の基本的な仕組みから、基礎控除の考え方、課税対象となる財産、計算方法まで、順を追ってわかりやすく解説します。なお、今回はあくまで基本の解説です。相続税についてざっくりと知りたい方はぜひご覧ください。
相続手続

代襲相続とは? 特徴や数次相続との違い、注意点を解説

相続では、思いがけないケースに直面することがよくあります。例えば、相続人となるはずの人(推定相続人)がすでに亡くなっていた、というケースです。このような場合に、亡くなった推定相続人に子や孫がいたら、代襲相続というものが発生します。これは、亡くなった人(被相続人)の本来の相続人である子や孫がすでに亡くなっている場合に、そのさらに下の世代が代わりに相続するという制度です。似たような言葉である数次相続と混同されることがありますが、要件が異なるうえに、どちらが適用されるかによって相続人が変わるため、注意が必要です。代襲相続と数次相続、どちらも仕組みを正しく理解していなければ、相続人を取り違えてしまい、相続手続きが一からやり直しになってしまう恐れがあります。この記事では、代襲相続の仕組みや数次相続との違い、主な注意点について、詳しく解説します。